盤上、映し出す表情 リモートカメラが切り取った王位戦
2022年9月10日 16時00分 (9月10日 16時00分更新)
閉じた扇子の向こうに、王位の鋭い眼光がのぞき、挑戦者の顔には、一瞬の苦悩が浮かぶのが見えた。将棋の藤井聡太王位(20)=愛知県瀬戸市=に豊島将之九段(32)=同県一宮市出身=が挑んだ「お〜いお茶杯第六十三期王位戦」(中日新聞社など主催、伊藤園特別協賛)が、藤井王位の三連覇で決着した。五、六日に静岡県牧之原市で指された決着局の第五局では、王位戦史上初めて導入されたリモートカメラが、熱戦真っただ中の両雄の顔やしぐさを切り取った。
対局中は、立会人ら限られた関係者しか入れなくなる対局室に、今回は無音のカメラを三台置いた。別室でカメラマンが映像を確認しながら、記録することができた。
両棋士の表情は、穏やかさをたたえたかと思うと、厳しく、鋭く、戦況によりわずかな間に変化する。静かで激しい戦いが生んだ貴重なカットが残された。
(写真・潟沼義樹、文・岡村淳司)...
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